はじめに

こちらは、大前の研究室に所属して指導を受けたい学生に向けた資料です。本研究室では、

  • とりあえず、ちょっとだけやってみたい
  • 大学院まで行って、高度な専門知識を身に付けたい

など、多様な需要に応えるように努めています。該当する方は、本ページをよく読んでください。なお、本研究室は非常に理系色が強いですし、理系学生が多いですけれど、文系の方でもokです。文系には文系よりの指導をしますし、そういったテーマの設定も可能です。文系だから単位が取れないということはありません。最近は文系でもITの技術が必要ですし、そういった需要にも応えます。


指導教員の専門について

ざっくりした話

  • 情報学ならなんでもOKです(いわゆるIT系です)。
  • もうすこし細かくいうと、人工知能そのものをずっと研究しています。
  • ただ単に人工知能を使っているだけではなくて、その背後の理論に精通しています。
  • したがって、大学院進学までするならば、人工知能の専門家を名乗れるくらいの教育は可能です。
  • とはいえこれは、それを強く希望する人だけで、多くの配属学生には「簡単なことをわかりやすく」を心がけています。

もう少し踏み込んだ話
人工知能は文字通り、知能です。人間の知能と一緒です。したがって、人工知能の答えが正しい保証なんてどこにもありません。そして、知能は誰かによって育てられるものです。育てる人の腕が悪ければおかしな知能が育ちますし、実際この世には、間違いだらけな答えを吐き出す人工知能がたくさんあるように思えます。逆に、上手い人が育てたならば、大変優秀な人工知能が形成されます。この点を踏まえ、指導教員は、良い人工知能を育てるための理論的な方法について研究していました。

これを読む人の中には、人工知能ならばなんでもやってくれるとか、人工知能は正しい答えしか言わないとか、そのように考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、残念ながらそんなことはありません。囲碁や将棋、画像認識の世界で一定の成果を収めていることは事実ですが、ああいうのは、超優秀な人工知能の育ての親(=人間)がいるわけです。また、たとえ優秀な人によって作られた人工知能でも、なんでもやってくれる魔法みたいなものではありませんし、間違えることもよくあります。そして、この感覚を掴むには、実際に人工知能を作ってみて、たくさん間違えるんだなとか、工夫すれば頭が良くなるんだなとか、そのような経験を積むことが必要でしょう。そのため本研究室では、自分の手で人工知能を作り上げることを推奨し、そのための教育を行います。


指導方針

  • 質問しやすい態度を心がけています。
  • 難しいことがわからなくても、わからないことが少しでも分かれば良いと考えています。
  • なるべく楽しく学んで欲しいなと考えています。
  • ↑だとゆるすぎるのでもう少し難しいことをたくさん学びたいという人には、個別に指導することも可能です。
  • つまり、厳しいことが良い人にも、ゆるいことが良い人にも、どちらの対応も行えるようにしています。

勉強する内容について

基本的には、

  • プログラミング
  • 人工知能
  • データサイエンス
  • ソフトウェア開発

を学習します。みなさんの中には、コピペでプログラムを貼り付けて動かすという授業を受けた人も多いと思います(例えば、大前のMA実験2など)。ただ、本当のIT人材になろうと思ったら、コピペでプログラムを貼り付けても、あまり意味がありません。そのため、本研究室のゼミでは、1から丁寧にコードを書けるような教育を行います。これだけ読むと難しそうに感じるかもしれませんが、パソコンが苦手な方には優しめな指導を行いますので、ご安心ください。

なお、IT人材を目指さなくとも、プログラムをきちんと書くための技術は重要です。というのは、プログラムを書くとは、ある種の問題を解決するために、どのような流れでどのような手続きを行わなければならないのか、それを理路整然とまとめあげることを意味するからです。このため、IT人材になりたくない人でも、本研究室での学習は大変有効です。そのため、文系の方でも、何か琴線に触れることがあれば、ぜひ志望してください


学生の進路と就職指導は?

基本的にIT企業への就職が多いですが、IT企業以外も目指すことができます。結果的にIT企業が多いだけで、事務・営業・企画などを志望される場合は、そういった進路もありだと思いますし、実際にあります。なお、大学院進学もそこそこいます。なお希望がある場合には、以下の就職指導を行なっています。

  • 進路相談(どんな分野がいいか、一緒に考える)
  • エントリーシートの添削
  • 履歴書の添削(志望動機、長所、これまで頑張ったことなど)
  • 面接の練習
  • …など

依頼があって断ったことは(ほとんど)ありません。

参考: 配属学生の進路について
http://int-info.com/index.php/learner/


具体的な卒業研究のテーマは?

具体的なテーマとしては、以下のような研究が実施されました。

  • 車酔い自動判定モデルとランダムフォレストによる視線動向の階層化分類
  • 決定木を活用した消費行動を規定する要因の分析について
  • ニューラルネットワークによるサウナの店舗属性に対するユーザ評価の推定
  • Word2Vecとニューラルネットワークを活用したパワハラメールの自動判定
  • ニューラルネットワークによる遊園地の来場者シミュレータ
  • 深層学習による医用画像からの病症判別モデルの構築
  • ウイルス感染症の高速な伝播シミュレーション
  • 機械学習と慣性センサによるモーターの異常値検出モデル
  • 身体動作の個人差に対して安定な機械学習を実現する得量空間評価関数の提案
  • 直並列接続型デノイジングオートエンコーダの提案と性能評価
  • ニューラルネットワークによる完全情報ゲームの有利局面の学習
  • ニューラルネットワークによる太陽光発電量予測モデルの構築
  • …など

参考: 研究テーマ(一部のみ。これしかできないわけではありません)
http://int-info.com/index.php/res/


就活前の学会発表について

就活では、その企業に応募した人たちの中で上位20%に入る心づもりでなければいけません。つまり、5人の人間の中で1番になる何かが必要ということです。そのため、大学生であれば誰でもやっているようなことをアピールポイントにしても、あまり差がつかないことになります。

このため本研究室では、3年生後半での学会発表を推奨しています。学部生の就活で、学会発表をアピールできる人はほんの少ししかいないためです(10%くらい?)。学会発表とは、研究成果を発表する場所になります。やる気のある人は、指導教員と相談しながら研究活動に取り組みます。例年本研究室では、だいたい2割くらい(1〜3人くらい)が発表します。ここから分かるように、あくまでやる気に満ちている方だけで、全員に強制させるわけではありません

参考: 過去の学生の活躍(学会発表やコンテストなど)
http://int-info.com/index.php/learner/#stu


研究室の活動の忙しさ

最初の半年間はプログラミングの基本的なゼミがあり、これが週に1回(2時間弱)くらいです。「もっとたくさん学びたいんだ!」という方は、個別に対応しています(全体の2割くらい)。対照的に「大学の勉強にあまり熱心になるのはちょっと」とか「自分の趣味を頑張りたいんだ!」とか、そういった事情がある人がいることも理解しています。どちらの需要にも対応できるように、ゆるめなコース厳しめなコースを用意しています。なお、就活時は就活に集中して欲しいので、その時期はこちらから課題を出すなどは避けています。


オープンゼミについて

津田沼キャンパス30-509で、下記の時間帯で行います。

  • 4/13(水) 14:00-17:00
  • 4/14(木) 11:00-17:00
  • 4/15(金) 14:30-17:00
  • 4/18(月) 13:30-15:00
  • 4/19(火) 終日不在
  • 4/20(水) 11:00-13:55 (第一志望予定の方は、14:00までにメール)

配属を希望する場合

本研究室を第1志望にする方は、以下の点をメールしてください。

  1. 氏名と学籍番号
  2. 所属コース
  3. 志望動機
  4. 卒業後の進路(就職の場合はどういった分野か、進学の場合はどうして進学したいか)

注意事項:

  • 本研究室を第一希望にする場合は、4/20(水)14:00までにメールをください。
  • 4/20(水)15:00 前後に応募状況を返信しますので、それを踏まえて、Google Form による正式な配属調査に対し、18:30までに回答してください。
  • 第一希望メールをしたが、Google Form による配属調査に回答しなかった場合は、配属されませんので注意してください。
  • 連絡はすべて、大学のメールアドレスで行うようにしてください。
  • 成績や単位数は参考程度に見ますが、それよりも、志望動機やマナーなどを重視しています。